3,佛説大安般守意經卷下:書き下し文

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『佛説大安般守意経』巻下 書き下し文

題号・訳者

佛説大安般守意経 巻下

後漢 安息三蔵 安世高 訳


出入息の覚と知

出息・入息は自ら覚る。出息・入息は自ら知る。当時は覚と為す。以後は知と為す。覚とは息の長短を覚ることを謂う。知とは息の生滅・麁細・遅疾を知ることを謂うなり。


出入息覚尽の止

出息・入息の覚尽きて止まるとは、出入息の報いんと欲する時を尽きると為すと覚ることを謂う。また万物・身の生じてまた滅することを計ずるなり。心とは意の止まることを謂うなり。


空を見て観ず

空を見て観ずとは、道を行じて観を得てまた身を見ず、便ち空に堕して有るところなしとは、意に著するところなきを謂う。意に著するところ有るに因りて有と為す。六入を断ずれば便ち賢明を得る。賢とは身を謂い、明とは道を謂うなり。


出るところ・滅するところを知る

出るところ何処、滅するところ何処を知るとは、譬えば石を念じて石より出でて木に入れば石便ち滅するがごとし。五陰もまた爾りなり。色より出でて痛痒に入り、痛痒より出でて思想に入り、思想より出でて生死に入り、生死より出でて識に入る。已に是れを分別すれば、乃ち三十七品経に堕すなり。


思惟無為の道とは何か

問う、何等を思惟無為の道と為すか。答う、思とは校計と為し、惟とは聴くと為す。無とは万物を念ぜざることを謂う。為とは説くがごとく道を行じて得る故なり。思惟無為の道と言うなり。

思とは念と為し、惟とは白黒を分別すると為す。黒は生死と為し、白は道と為す。道には有るところなく、已に無有を分別すれば、便ち為すところなし。故に思惟無為の道と言うなり。

若し有りて為すところ著するところ有りと計ずるは、思惟に非ずと為す。思もまた物と為し、惟は意を解くと為す。意を解けば便ち十二因縁の事を知る。

思為念・惟為計

また思は念と為し、惟は計と為すと謂うなり。


生死を断じて神足を得る

生死を断じて神足を得るとは、意に念ずるところ有るを生と為し、念ずるところなきを死と為すことを謂う。神足を得る者は飛行すること能う故に、生死は当に断ずべしと言うなり。


神足の五意

神足を得るに五意有り。一には喜、二には信、三には精進、四には定、五には通なり。

四神足の念は力を尽くさざれば五通を得る。力を尽くして自在なれば六通に向かう。道人の四神足と為して、五通を得て意を尽くせば六通を得べし。意を尽くすとは、万物への意を欲せざることを謂うなり。

一は信、二は精進、三は意、四は定、五は黠。是の五事は四神足と為す。念は力と為る者、凡そ六事なり。


五根への配当

信に従うは四神足念に属すと為す。喜に従い、念に従い、精進に従い、定に従い、黠に従う、是れ五根に属すと為すなり。

喜の定に従うは道を信ずることを謂う。力の定に従うは精進を謂う。意の定に従うは意念の定を謂う。施の定に従うは道を行ずることを謂うなり。


種・根・力の意味

種の故に根有り。有為の事は皆悪と為す。便ち想を生じて勝つことを得ること能わず。禅を得るは是れ因にして力と為すと謂う。また悪は善意に勝つこと能わず、滅してまた起こる故に力と為す。力定とは、悪意来たらんと欲してもよく壊すこと能わず、善意なる故に力定と為すなり。


観を得ることと止惡・観二法

道人道を行じて未だ観を得ざれば、当に校計して観を得べし。観ずるところに在りて意またに転ぜざるを観を得たると為す。止惡は一法と為し、坐禅の観は二法と為す。時に身を観じ、時に意を観じ、時に喘息を観じ、時に有を観じ、時に無を観ず。因縁あるところに在りて当に分別して観ずべきなり。

悪を止むること一法、観ずること二法にして悪已に尽きる。止観とは道を観ずると為す。悪未だ尽きざれば道を見ず。悪已に尽きて乃ち道を観ずることを得るなり。


止惡一法の意味

悪を止むること一法とは悪を知ることと為す。一切よく制して意に著せざるを止と為す。また息想随止を得ると為す。息想随止を得るは是れ悪を止むること一法と為す。悪已に止まれば便ち観を得る故に、観の二法と為す。


四諦・行淨・十二門

四諦を得て行浄と為す。当にまた浄を作すべき者とは、苦を識りて習を棄て、盡を知りて道を行ずるなり。日の出づる時のごとく、浄は転じて十二門より出づる故に、経に道より脱を得ると言うなり。


冥を去りて明を見ること日出のごとし

冥を去りて明を見るは日の出づる時のごとし。譬えば日の出づれば多く見るところ有りて、諸の冥を棄つるがごとし。冥は苦と為す。何を以て苦と知るか。多く罣礙するところ有る故に苦と知るなり。

何等を習を棄つると為すか。事を作らざることを謂う。

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