Document ID: SPEC-DHUTANGA-12 Source: 解脱道論 巻第二 頭陀品第三(梁・僧伽婆羅訳) Category: 02. Kernel Source Batch: 12 / 29 — 二次仕様・ライフサイクル(頭陀品 最終バッチ)
目次
MODULE 1:頭陀の相・味・起(二次仕様)
| 項目 | 原典用語 | 定義 |
|---|
| 相(Characteristic) | 著する所無し | 執着する対象がない |
| 味(Function) | 過無し | 過ちがない |
| 起(Manifestation) | 退せず | 後退しない |
MODULE 2:一次仕様と二次仕様の対比
| 一次仕様(Batch 11) | 二次仕様(本バッチ) |
|---|
| 相 | 少欲(欲が少ない) | 著する所無し(執着がない) |
| 味 | 知足(足るを知る) | 過無し(過ちがない) |
| 起 | 無疑(疑いがない) | 退せず(後退しない) |
一次と二次の関係
| 対応 | 一次 → 二次 | 移行の意味 |
|---|
| 相 | 少欲 → 無著 | 「少ない」から「ない」へ。程度の問題から、有無の問題へ |
| 味 | 知足 → 無過 | 「足るを知る」から「過ちがない」へ。主観的満足から客観的無過失へ |
| 起 | 無疑 → 不退 | 「疑いがない」から「退かない」へ。心理的確信から構造的不可逆へ |
核心: 一次仕様は「減っている」状態。二次仕様は「ない」状態。少欲はまだ欲がある。無著は著がない。知足はまだ不足を知っている。無過は過ちそのものがない。無疑はまだ疑いの可能性がある。不退は後退の可能性そのものがない。
MODULE 3:ライフサイクル
| 原文 | 段階 | 定義 |
|---|
| 「受を初めと為す」 | 初(Beginning) | パラメータの受容 |
| 「修行を中と為す」 | 中(Middle) | 日々の実行 |
| 「歓喜を後と為す」 | 後(End) | 歓喜 |
MODULE 4:ライフサイクルの解読
初=受
| 項目 | 内容 |
|---|
| 行為 | 13パラメータ(または3法)を受持する決定 |
| 対応 | Batch 02「性、能く受持す」 |
| 性格 | 自発的な選択。強制ではない |
中=修行
| 項目 | 内容 |
|---|
| 行為 | 受持したパラメータに従い、毎日の衣食住を規定して生きる |
| 対応 | Batch 03〜07(各パラメータの詳細仕様に従った日々の実行) |
| 期間 | 不定。到達するまで |
| 方便 | Batch 08の例外処理が適用される |
後=歓喜
| 項目 | 内容 |
|---|
| 行為 | 歓喜する |
| 性格 | 修行の結果として生じる。意図的に生み出すものではない |
MODULE 5:頭陀品の全体構造(総括)
| バッチ | 内容 | ライフサイクルとの対応 |
|---|
| 01 | 起動理由と13パラメータ宣言 | 受の前提 |
| 02 | 13パラメータのON/OFF仕様 | 受の内容 |
| 03 | 糞掃衣・三衣 | 中(衣の実行) |
| 04 | 乞食・次第乞食 | 中(食の実行①) |
| 05 | 一坐食・節量食・時後不食 | 中(食の実行②) |
| 06 | 無事処〜遇得処 | 中(住の実行) |
| 07 | 常坐不臥 | 中(精進の実行) |
| 08 | 方便(例外処理) | 中(例外処理) |
| 09 | 13→8→3圧縮 | 受の再定義 |
| 10 | ユーザ適合性 | 受の前提(誰が受けるか) |
| 11 | 四象限・時節制約・一次仕様 | 中と後の判定基準 |
| 12 | 二次仕様・ライフサイクル | 後(歓喜) |
MODULE 6:頭陀品から分別定品への接続
| 項目 | 内容 |
|---|
| 頭陀品の位置づけ | 「諸定の衆具」=禅定の前提環境 |
| 分別定品の位置づけ | 禅定そのもの |
| 接続 | 頭陀品の「後」(歓喜)が完了した者が、分別定品の「定を起こす」へ進む |
| 分別定品冒頭 | 「浄戒の坐禅人、已に頭陀を行じて勝善の処の受を成就す。当に何をか作すべき。答う、定を起こさしむ」 |
三層クロスリファレンス
| 本バッチの項目 | 大安般守意経 | Kernel 4.x(無碍解道論) |
|---|
| 無著(二次・相) | MODULE 2:浄=諸の貪欲するところを除き去る | Vol.7:滅・捨断(放棄と涅槃への飛び込み) |
| 無過(二次・味) | MODULE 6:浄の完了=初期化状態の恒久維持 | Vol.8:200+の智(完全性の数値的証明) |
| 不退(二次・起) | MODULE 12:四諦の Execute「道を行ず」 | Vol.7:8つの終了フラグ(不可逆のシャットダウン) |
| 受→修行→歓喜 | MODULE 2:数→随→止→観→還→浄(六段階パイプライン) | Vol.0→Vol.8(8記事の全過程) |
STATUS: Kernel Source / 実践者参照用 NOTE: 頭陀品はここで閉じる。ライフサイクルの「後」は歓喜。苦ではない。頭陀の13パラメータは快適さを断つが、その帰結は歓喜である。受けて、行じて、喜ぶ。ウパティッサは頭陀品の最後の一語を「歓喜」で閉じた。
次品は分別定品第四。「定を起こす」。頭陀で環境が整い、ここから禅定が始まる。
前バッチ →SPEC-DHUTANGA-11(四象限・時節制約・一次仕様) 次バッチ → SPEC-SAMADHI-01(分別定品第四:定の定義と基本インターフェース)
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