如来頂相の真言の解説

namaḥ samanta-buddhānām  gaganānantaspharaṇa viśuddhadharmanirjāta svāhā

【和訳】 あまねき諸仏に帰命したてまつる。虚空のごとく無辺に遍満する者よ、清浄なる法より生じた者よ、成就あれ。

【サンスクリット語の分解】

  • namaḥ(ナマッ) 「帰命する」「礼拝する」
  • samanta-buddhānām(サマンタ・ブッダーナーム) 「あまねき(samanta)一切の仏たちに(buddhānām)」
  • gaganānantaspharaṇa(ガガナーナンタスパラナ)
    • gagana:虚空、大空
    • ananta:無辺の、無限の(an 否定 + anta 終わり)
    • spharaṇa:広がり、遍満すること、放射 合わせて「虚空のように無辺に広がり遍満する者よ(呼格)」
  • viśuddhadharmanirjāta(ヴィシュッダダルマニルジャータ)
    • viśuddha:清浄なる、完全に浄化された
    • dharma:法
    • nirjāta:〜から生じた、発生した 合わせて「清浄なる法より生じた者よ(呼格)」
  • svāhā(スヴァーハー) 「成就あれ」「幸あれ」(結句)

【文脈・構造】 「清浄なる法から生じ(viśuddha-dharma-nirjāta)」、「虚空のように限りなく遍満する(gagana-ananta-spharaṇa)」という表現は、特定の物理的な姿よりも、真理そのもの(法界や法身)の働きや、そこから生起する仏の広大な活動を直接的に言語化した構成です。

これまでに整理された『大日経』密印品の「法より生ずる者よ(dharma-saṃbhava)」「虚空に等しき者よ(gagana-sama)」といった表現群と完全に同型のロジックで組まれています。



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