1:釈禅波羅蜜修証第七の三:亦有漏亦無漏禅(やくうろやくむろぜん)を修証す

釈禅波羅蜜修証第七の三:亦有漏亦無漏禅(やくうろやくむろぜん)を修証す

天台智者大師の『釋禪波羅蜜次第法門』第1ブロック、書き下し文にいたします。


目次

『釋禪波羅蜜次第法門』書き下し文

今、三種の法門に約して、以て亦有漏亦無漏(やくうろやくむろ)禅を辯(べん)ぜん。

一者(一には)六妙門、二者(二には)十六特勝、三者(三には)通明観なり。 此の三の法門も亦(また)、説きて浄禅(じょうぜん)と爲(な)すことを得。 此の中に浄禅を明かすに、阿毘曇(あびどん)と小(いささ)か異(こと)なる浅深(せんじん)位次は、並(なら)びに前の第五巻の中に説けるが如し。

但(ただ)教門、一息の道を分かちて三種の禅を立つるは、衆生を化せんが爲なり。 今、須(すべか)らく略して此の教意を推(おし)はかるべし。多くは三種の人、根性の不同なるに對(たい)す。

一者、自(おのづか)ら衆生、慧性(えしょう)多くして定性(じょうしょう)少なき有り。爲に六妙門を説く。六妙門の中には慧性多きが故に、欲界・初禅の中に於いて即(すなは)ち能(よ)く無漏を発(おこ)す。此れ必ずしも上地の諸禅に至らざるなり。

二者、自ら衆生、定根(じょうこん)多くして慧性少なき有り。爲に十六特勝を説く。慧根性少なきが故に、下地(げじ)には即ち無漏を発さず。定性多きが故に、上地の諸禅を具(つぶさ)にするを以て、方に修道することを得。

三者、自ら衆生、定慧の根性等しき有り。爲に通明を説く。通明とは、亦(また)根本禅を具して観慧(かんね)巧細(こうさい)なり。下地より乃至(ないし)上地に至るまで、皆能く無漏を発するなり。

此れは是(こ)れ随機(ずいき)の説なり。若(も)し対治(たいじ)に随(したが)はば、則(すなは)ち此れに相違す。前の五門の中の意の如く、解(げ)すべし。


智者大師が、システムとしての「息(ブレス)」を、ユーザー(衆生)のスペック(慧多・定多・等分)に合わせて3つのプロトコルに最適化している様子がよくわかります。



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