『小品般若波羅蜜經』卷第一(読誦用テキスト)

小品經序しょうぼんきょうじょ 釋僧叡しゃくそうえい
般若はんにゃ波羅蜜經はらみつきょうしゃ
窮理ぐり盡性じんしょう格言きゃくごん
菩薩ぼさつ成佛じょうぶつ弘軌ぐき

不弘ふぐ
そく不足ふそくとう群異ぐんい其歸ごき
しょう不盡ふじん
そくもつ何以がいとう道場どうじょうじょう正覺しょうがく
正覺しょうがく所以そいじょう
群異ぐんい所以そいいつ
何莫がばく斯道しどう

是以ぜい遺教いきょう慇懃うんごん
三撫さんぶ以之いし頻發びんほつ
功徳くどく疊校じょうきょう
九増くぞう以之いし屡至るし

如問にょもん相標そうひょうげんげん其玄ごげん
幻品げんぼん忘寄もうきもう其忘ごもう
道行どうぎょうたん其津ごしん
難問なんもん其源ごげん
隨喜ずいき忘趣もうしゅ要終ようしゅう
照明しょうみょう不化ふげ即玄そくげん

しょうすい三十さんじゅう
貫之者かんししゃどう
ごんすい十萬じゅうまん
倍之者ばいししゃぎょう
ぎょうぎょう然後ねんご無生むしょう
どうそく然後ねんご補處ほしょ
及此ぎゅうしへん一切智いっさいち

法華ほっけ鏡本きょうほん凝照ぎょうしょう
般若はんにゃ冥末みょうまつ解懸げけん
解懸げけん理趣りしゅ
菩薩道ぼさつどう
凝照ぎょうしょう鏡本きょうほんこく其終ごしゅう

しゅう不泯ふみんそく歸途きず扶疎ぶそ
三乘さんじょう之跡ししゃく
權應ごんおう不夷ふい
そく亂緒らんちょ紛綸ふんりん
惑趣わくしゅ之異しい

是以ぜい法華ほっけ般若はんにゃ
相待そうたい期終ごしゅう
方便ほうべん實化じつけ
冥一みょういつ俟盡しじん
ろん窮理ぐり盡性じんしょう夷明いみょう萬行まんぎょう
そくじつ不如ふにょしょう
しゅ大明だいみょう眞化しんけ解本げほん無三むさん
そくしょう不如ふにょじつ

是故ぜこ歎深たんじんそく般若はんにゃ之功しくじゅう
美實みじつそく法華ほっけ之用しようみょう
此經しきょう之尊しそん
三撫さんぶ三囑さんぞく
未足みそくわく

じん太子たいししゃ
寓跡ぐしゃく儲宮ちょぐう
擬韻ぎうん區外くげ
翫味がんみ斯經しきょう
夢想むそう増至ぞうし
准悟じゅんご小品しょうぼん
深知じんち譯者やくしゃ之失ししつ

會聞えもん鳩摩羅くまら法師ほっし
神授じんず其文ごもん
眞本しんほん猶存ゆぞん
弘始ぐし十年じゅうねん二月にがつ六日ろくにち
しょう令出之りょうしゅつし
四月しがつ三十日さんじゅうにち
校正きょうしょう都訖つこつ
考之こうし舊譯ぐやく
眞若しんにゃく荒田こうぜん之稼しけうん
其半ごはん未詎みご多也たや

斯經しきょう正文しょうもん
凡有ぼんう四種ししゅ
ぶつ異時いじ適化てきけ廣略こうりゃく之説しせつ
其多者ごたしゃうん
十萬偈じゅうまんげ
少者しょうしゃ六百偈ろくひゃくげ
此之しし小品しょうぼん
乃是ないぜ天竺てんぢく之下品しげぼん

隨宜ずいぎ之言しごん
復何必ぶがひつ其多少ごたしょう
煩簡ぼんけん
梵文ぼんもん雅質げしつ
あん本譯之ほんやくし
麗巧らいぎょう不足ふそく
樸正ぼくしょう有餘うよ
幸冀ぎょうき文悟もんご之賢しけん
りゃく其華ごけ其實ごじつ

目次

摩ま訶か般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ經きょう卷けん第だい一いち

(丹たん本ほん摩ま訶か上じょう有う小しょう品ほん二に字じ)後ご秦しん龜き茲じ國こく三さん藏ぞう鳩く摩ま羅ら什じゅう譯やく

初しょ品ほん第だい一いち

如にょ是ぜ我が聞もん。一いち時じ佛ぶつ在ざい王おう舍しゃ城じょう耆ぎ闍じゃ崛くつ山せん中ちゅう。與よ大だい比ひ丘く僧そう千せん二に百ひゃく五ご十じゅう人にん倶く皆かい是ぜ阿あ羅ら漢かん。
諸しょ漏ろ已い盡じん如にょ調じょう象ぞう王おう。所しょ作さ已い辦べん捨しゃ於お重じゅう擔たん。
逮たい得とく己こ利り盡じん諸しょ有う結けつ。正しょう智ち解げ脱だつ心しん得とく自じ在ざい。
唯ゆい除じょ阿あ難なん。
爾に時じ佛ぶつ告ごう須す菩ぼ提だい。汝にょ樂ぎょう説せつ者しゃ。爲い諸しょ菩ぼ薩さつ説せつ所しょ應おう成じょう就じゅ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。

舍しゃ利り弗ほつ。即そく作さ是ぜ念ねん。
須す菩ぼ提だい。自じ以い力りき説せつ。爲い承じょう佛ぶつ神じん力りき。
須す菩ぼ提だい知ち舍しゃ利り弗ほつ心しん所しょ念ねん。語ご舍しゃ利り弗ほつ言ごん。
佛ぶつ諸しょ弟だい子し敢かん有う所しょ説せつ皆かい是ぜ佛ぶつ力りき。
所しょ以い者しゃ何が。佛ぶつ所しょ説せつ法ほう於お中ちゅう學がく者しゃ。能のう證しょう諸しょ法ほう相そう。
證しょう已い有う所しょ言ごん説せつ。皆かい與よ法ほう相そう不ふ相そう違い背はい。以い法ほう相そう力りき故こ。

爾に時じ須す菩ぼ提だい白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。佛ぶつ使し我が爲い諸しょ菩ぼ薩さつ説せつ所しょ應おう成じょう就じゅ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
世せ尊そん。所しょ言ごん菩ぼ薩さつ。菩ぼ薩さつ者しゃ何が等とう法ほう義ぎ。
是ぜ菩ぼ薩さつ我が不ふ見けん有う法ほう名みょう爲い菩ぼ薩さつ。
世せ尊そん。我が不ふ見けん菩ぼ薩さつ不ふ得とく菩ぼ薩さつ。亦やく不ふ見けん不ふ得とく般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
當とう教きょう何が等とう菩ぼ薩さつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
若にゃく菩ぼ薩さつ聞もん作さ是ぜ説せつ。不ふ驚きょう不ふ怖ふ不ふ沒もつ不ふ退たい。如にょ所しょ説せつ行ぎょう。
是ぜ名みょう教きょう菩ぼ薩さつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。

復ぶく次じ世せ尊そん。菩ぼ薩さつ行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ時じ。應おう如にょ是ぜ學がく不ふ念ねん是ぜ菩ぼ薩さつ心しん。
所しょ以い者しゃ何が。是ぜ心しん非ひ心しん。心しん相そう本ほん淨じょう故こ。

爾に時じ舍しゃ利り弗ほつ語ご須す菩ぼ提だい。有う此し非ひ心しん心しん不ふ。
須す菩ぼ提だい語ご舍しゃ利り弗ほつ。非ひ心しん心しん可か得とく若にゃく有う若にゃく無む不ふ。
舍しゃ利り弗ほつ言ごん不ふ也や。
須す菩ぼ提だい語ご舍しゃ利り弗ほつ。若にゃく非ひ心しん心しん不ふ可か得とく有う無む者しゃ。應おう作さ是ぜ言ごん。有う心しん無む心しん耶や。
舍しゃ利り弗ほつ言ごん。何が法ほう爲い非ひ心しん。
須す菩ぼ提だい言ごん。不ふ壞え不ふ分ふん別べつ。
菩ぼ薩さつ聞もん作さ是ぜ説せつ。不ふ驚きょう不ふ怖ふ不ふ沒もつ不ふ退たい。當とう知ち是ぜ菩ぼ薩さつ不ふ離り般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ行ぎょう。

若にゃく善ぜん男なん子し善ぜん女にょ人にん欲よく學がく聲しょう聞もん地じ。當とう聞もん是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ受じゅ持じ讀どく誦じゅ如にょ説せつ修しゅ行ぎょう。
欲よく學がく辟びゃく支し佛ぶつ地じ。當とう聞もん是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ受じゅ持じ讀どく誦じゅ如にょ説せつ修しゅ行ぎょう。
欲よく學がく菩ぼ薩さつ地じ。亦やく當とう聞もん是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ受じゅ持じ讀どく誦じゅ如にょ説せつ修しゅ行ぎょう。
所しょ以い者しゃ何が。般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ中ちゅう廣こう説せつ菩ぼ薩さつ所しょ應おう學がく法ほう。

須す菩ぼ提だい白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。我が不ふ得とく不ふ見けん菩ぼ薩さつ。
當とう教きょう何が等とう菩ぼ薩さつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
世せ尊そん。我が不ふ見けん菩ぼ薩さつ法ほう來らい去こ。而に與よ菩ぼ薩さつ作さ字じ言ごん。
是ぜ菩ぼ薩さつ我が則そく疑ぎ悔け。
世せ尊そん。又う菩ぼ薩さつ字じ無む決けつ定じょう無む住じゅう處しょ。
所しょ以い者しゃ何が。是ぜ字じ無む所しょ有う故こ。無む所しょ有う亦やく無む定じょう無む處しょ。
若にゃく菩ぼ薩さつ聞もん是ぜ事じ。不ふ驚きょう不ふ怖ふ不ふ沒もつ不ふ退たい。
當とう知ち是ぜ菩ぼ薩さつ畢ひつ竟きょう住じゅう不ふ退たい轉てん地じ。住じゅう無む所しょ住じゅう。

復ぶく次じ世せ尊そん。菩ぼ薩さつ行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ時じ。
不ふ應おう色しき中ちゅう住じゅう。不ふ應おう受じゅ想そう行ぎょう識しき中ちゅう住じゅう。
何が以い故こ。若にゃく住じゅう色しき中ちゅう爲い作さ色しき行ぎょう。若にゃく住じゅう受じゅ想そう行ぎょう識しき中ちゅう。爲い作さ識しき行ぎょう。
若にゃく行ぎょう作さ法ほう。則そく不ふ能のう受じゅ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
不ふ能のう習じゅう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。不ふ具ぐ足そく般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
則そく不ふ能のう成じょう就じゅ薩さつ婆ば若にゃ。
何が以い故こ。色しき無む受じゅ想そう。受じゅ想そう行ぎょう識しき無む受じゅ想そう。
若にゃく色しき無む受じゅ則そく非ひ色しき。受じゅ想そう行ぎょう識しき無む受じゅ則そく非ひ識しき。
般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ亦やく無む受じゅ。菩ぼ薩さつ應おう如にょ是ぜ學がく行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。

是ぜ名みょう菩ぼ薩さつ諸しょ法ほう無む受じゅ三さん昧まい廣こう大だい無む量りょう無む定じょう。
一いつ切さい聲しょう聞もん辟びゃく支し佛ぶつ所しょ不ふ能のう壞え。
何が以い故こ是ぜ三さん昧まい不ふ可か以い相そう得とく。若にゃく是ぜ三さん昧まい可か以い相そう得とく。
先せん尼に梵ぼん志じ。於お薩さつ婆ば若にゃ智ち不ふ應おう生しょう信しん。
先せん尼に梵ぼん志じ以い有う量りょう智ち入にゅう是ぜ法ほう中ちゅう。
入にゅう已い不ふ受じゅ色しき。不ふ受じゅ受じゅ想そう行ぎょう識しき。
是ぜ梵ぼん志じ不ふ以い得とく門もん見けん。是ぜ智ち不ふ以い内ない色しき見けん。
是ぜ智ち不ふ以い外げ色しき見けん。是ぜ智ち不ふ以い内ない外げ色しき見けん。是ぜ智ち亦やく不ふ離り内ない外げ色しき見けん。
是ぜ智ち不ふ以い内ない受じゅ想そう行ぎょう識しき見けん。是ぜ智ち不ふ以い外げ受じゅ想そう行ぎょう識しき見けん。
是ぜ智ち不ふ以い内ない外げ受じゅ想そう行ぎょう識しき見けん。是ぜ智ち亦やく不ふ離り内ない外げ受じゅ想そう行ぎょう識しき見けん。
是ぜ智ち先せん尼に梵ぼん志じ信しん解げ薩さつ婆ば若にゃ智ち。以い得とく諸しょ法ほう實じつ相そう故こ得とく解げ脱だつ。
得とく解げ脱だつ已い。於お諸しょ法ほう中ちゅう無む取しゅ無む捨しゃ。乃ない至し涅ね槃はん亦やく無む取しゅ無む捨しゃ。

世せ尊そん。是ぜ名みょう菩ぼ薩さつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
不ふ受じゅ色しき不ふ受じゅ受じゅ想そう行ぎょう識しき。
雖すい不ふ受じゅ色しき不ふ受じゅ受じゅ想そう行ぎょう識しき。未み具ぐ足そく佛ぶつ十じゅう力りき四し無む所しょ畏い十じゅう八はち不ふ共ぐ法ほう。終しゅう不ふ中ちゅう道どう而に般はつ涅ね槃はん。
復ぶく次じ世せ尊そん。菩ぼ薩さつ行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。應おう如にょ是ぜ思し惟ゆい。
何が等とう是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。是ぜ誰すい般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
若にゃく法ほう不ふ可か得とく。是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ耶や。
若にゃく菩ぼ薩さつ作さ是ぜ思し惟ゆい。觀かん時じ不ふ驚きょう不ふ畏い不ふ怖ふ不ふ沒もつ不ふ退たい。當とう知ち是ぜ菩ぼ薩さつ不ふ離り般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ行ぎょう。

爾に時じ舍しゃ利り弗ほつ語ご須す菩ぼ提だい。若にゃく色しき離り色しき性しょう。受じゅ想そう行ぎょう識しき離り識しき性しょう。般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ離り般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ性しょう者しゃ。
何が故こ説せつ菩ぼ薩さつ不ふ離り般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ行ぎょう。
須す菩ぼ提だい言ごん。如にょ是ぜ舍しゃ利り弗ほつ。
色しき離り色しき性しょう。受じゅ想そう行ぎょう識しき離り識しき性しょう。般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ離り般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ性しょう。
是ぜ法ほう皆かい離り自じ性しょう。性しょう相そう亦やく離り。
舍しゃ利り弗ほつ言ごん。若にゃく菩ぼ薩さつ於お是ぜ中ちゅう學がく。能のう成じょう就じゅ薩さつ婆ば若にゃ耶や。
須す菩ぼ提だい言ごん如にょ是ぜ。舍しゃ利り弗ほつ。菩ぼ薩さつ如にょ是ぜ學がく者しゃ。能のう成じょう就じゅ薩さつ婆ば若にゃ。
所しょ以い者しゃ何が。一いつ切さい法ほう無む生しょう無む成じょう就じゅ故こ。若にゃく菩ぼ薩さつ如にょ是ぜ行ぎょう者しゃ。則そく近ごん薩さつ婆ば若にゃ。

爾に時じ須す菩ぼ提だい語ご舍しゃ利り弗ほつ言ごん。
菩ぼ薩さつ若にゃく行ぎょう色しき行ぎょう爲い行ぎょう相そう。若にゃく生しょう色しき行ぎょう爲い行ぎょう相そう。若にゃく滅めつ色しき行ぎょう爲い行ぎょう相そう。若にゃく壞え色しき行ぎょう爲い行ぎょう相そう。若にゃく空くう色しき行ぎょう爲い行ぎょう相そう。
我が行ぎょう是ぜ行ぎょう亦やく是ぜ行ぎょう相そう。
若にゃく行ぎょう受じゅ想そう行ぎょう識しき行ぎょう爲い行ぎょう相そう。若にゃく生しょう識しき行ぎょう爲い行ぎょう相そう。若にゃく滅めつ識しき行ぎょう爲い行ぎょう相そう。若にゃく壞え識しき行ぎょう爲い行ぎょう相そう。若にゃく空くう識しき行ぎょう爲い行ぎょう相そう。
我が行ぎょう是ぜ行ぎょう亦やく是ぜ行ぎょう相そう。
若にゃく作さ是ぜ念ねん。能のう如にょ是ぜ行ぎょう者しゃ。是ぜ行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。亦やく是ぜ行ぎょう相そう。當とう知ち是ぜ菩ぼ薩さつ未み善ぜん知ち方ほう便べん。

舍しゃ利り弗ほつ語ご須す菩ぼ提だい。今こん菩ぼ薩さつ云うん何が行ぎょう。名みょう爲い行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
須す菩ぼ提だい言ごん。若にゃく菩ぼ薩さつ不ふ行ぎょう色しき。不ふ行ぎょう色しき生しょう不ふ行ぎょう色しき滅めつ。不ふ行ぎょう色しき壞え不ふ行ぎょう色しき空くう。
不ふ行ぎょう受じゅ想そう行ぎょう識しき。不ふ行ぎょう識しき生しょう不ふ行ぎょう識しき滅めつ。不ふ行ぎょう識しき壞え不ふ行ぎょう識しき空くう。
是ぜ名みょう行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
不ふ念ねん行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。不ふ念ねん不ふ行ぎょう。不ふ念ねん行ぎょう不ふ行ぎょう。亦やく不ふ念ねん非ひ行ぎょう非ひ不ふ行ぎょう。
是ぜ名みょう行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。所しょ以い者しゃ何が。一いつ切さい法ほう無む受じゅ故こ。
是ぜ名みょう菩ぼ薩さつ諸しょ法ほう無む受じゅ三さん昧まい廣こう大だい無む量りょう無む定じょう。一いつ切さい聲しょう聞もん辟びゃく支し佛ぶつ所しょ不ふ能のう壞え。
菩ぼ薩さつ行ぎょう是ぜ三さん昧まい。疾しつ得とく阿あ耨のく多た羅ら三さん藐みゃく三さん菩ぼ提だい。

須す菩ぼ提だい承じょう佛ぶつ威い神じん。而に作さ是ぜ言ごん。
若にゃく菩ぼ薩さつ行ぎょう是ぜ三さん昧まい。不ふ念ねん不ふ分ふん別べつ。是ぜ三さん昧まい我が當とう入にゅう是ぜ三さん昧まい。
我が今こん入にゅう我が已い入にゅう。無む如にょ是ぜ分ふん別べつ。當とう知ち是ぜ菩ぼ薩さつ已い從じゅう諸しょ佛ぶつ。得とく受じゅ阿あ耨のく多た羅ら三さん藐みゃく三さん菩ぼ提だい記き。
舍しゃ利り弗ほつ語ご須す菩ぼ提だい。菩ぼ薩さつ所しょ行ぎょう三さん昧まい。得とく從じゅう諸しょ佛ぶつ受じゅ阿あ耨のく多た羅ら三さん藐みゃく三さん菩ぼ提だい記き。是ぜ三さん昧まい可か得とく示じ不ふ。
須す菩ぼ提だい言ごん。不ふ也や舍しゃ利り弗ほつ。何が以い故こ。善ぜん男なん子し。不ふ分ふん別べつ是ぜ三さん昧まい。
所しょ以い者しゃ何が。三さん昧まい性しょう無む所しょ有う故こ。

佛ぶつ讃さん須す菩ぼ提だい言ごん。善ぜん哉ざい善ぜん哉ざい。我が説せつ汝にょ於お無む諍じょう三さん昧まい人にん中ちゅう最さい爲い第だい一いち。
如にょ我が所しょ説せつ。菩ぼ薩さつ應おう如にょ是ぜ學がく般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。若にゃく如にょ是ぜ學がく者しゃ。是ぜ名みょう學がく般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
舍しゃ利り弗ほつ白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。菩ぼ薩さつ如にょ是ぜ學がく爲い學がく何が法ほう。
佛ぶつ告ごう舍しゃ利り弗ほつ。菩ぼ薩さつ如にょ是ぜ學がく於お法ほう無む所しょ學がく。
何が以い故こ。舍しゃ利り弗ほつ。是ぜ諸しょ法ほう不ふ爾に如にょ凡ぼん夫ぶ所しょ著じゃく。

舍しゃ利り弗ほつ白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。今こん云うん何が有う。
佛ぶつ言ごん。如にょ無む所しょ有う如にょ是ぜ有う。如にょ是ぜ諸しょ法ほう無む所しょ有う故こ名みょう無む明みょう。
凡ぼん夫ぶ分ふん別べつ無む明みょう貪とん著じゃく無む明みょう。墮だ於お二に邊へん不ふ知ち不ふ見けん。
於お無む法ほう中ちゅう憶おく想そう分ふん別べつ貪とん著じゃく名みょう色しき。因いん貪とん著じゃく故こ。
於お無む所しょ有う法ほう不ふ知ち不ふ見けん。不ふ出しゅつ不ふ信しん不ふ住じゅう。
是ぜ故こ墮だ在ざい凡ぼん夫ぶ貪とん著じゃく數しゅ中ちゅう。

舍しゃ利り弗ほつ白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。菩ぼ薩さつ如にょ是ぜ學がく亦やく不ふ學がく薩さつ婆ば若にゃ。
佛ぶつ告ごう舍しゃ利り弗ほつ。菩ぼ薩さつ如にょ是ぜ學がく亦やく不ふ學がく薩さつ婆ば若にゃ。如にょ是ぜ學がく亦やく名みょう學がく薩さつ婆ば若にゃ。成じょう就じゅ薩さつ婆ば若にゃ。
須す菩ぼ提だい白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。若にゃく有う問もん幻げん人にん學がく薩さつ婆ば若にゃ當とう成じょう就じゅ薩さつ婆ば若にゃ不ふ。世せ尊そん。我が當とう云うん何が答とう。
須す菩ぼ提だい。我が還げん問もん汝にょ隨ずい意い答とう。於お意い云うん何が。幻げん異い色しき色しき異い幻げん。幻げん異い受じゅ想そう行ぎょう識しき耶や。
須す菩ぼ提だい言ごん。幻げん不ふ異い色しき色しき不ふ異い幻げん。幻げん即そく是ぜ色しき色しき即そく是ぜ幻げん。
幻げん不ふ異い受じゅ想そう行ぎょう識しき。識しき不ふ異い幻げん。幻げん即そく是ぜ識しき識しき即そく是ぜ幻げん。
須す菩ぼ提だい。於お意い云うん何が。五ご受じゅ陰おん名みょう爲い菩ぼ薩さつ不ふ。如にょ是ぜ世せ尊そん。

佛ぶつ告ごう須す菩ぼ提だい。菩ぼ薩さつ學がく阿あ耨のく多た羅ら三さん藐みゃく三さん菩ぼ提だい。當とう如にょ幻げん人にん學がく。
何が以い故こ。當とう知ち五ご陰おん即そく是ぜ幻げん人にん。
所しょ以い者しゃ何が。説せつ色しき如にょ幻げん。説せつ受じゅ想そう行ぎょう識しき如にょ幻げん。識しき是ぜ六ろく情じょう五ご陰おん。
世せ尊そん。新しん發ほつ意い菩ぼ薩さつ聞もん是ぜ説せつ者しゃ將しょう無む驚きょう怖ふ退たい沒もつ耶や。
佛ぶつ告ごう須す菩ぼ提だい。若にゃく新しん發ほつ意い菩ぼ薩さつ隨ずい惡あく知ち識しき。則そく驚きょう怖ふ退たい沒もつ。
若にゃく隨ずい善ぜん知ち識しき聞もん是ぜ説せつ者しゃ。則そく無む驚きょう怖ふ沒もつ退たい。
須す菩ぼ提だい言ごん。世せ尊そん。何が等とう是ぜ菩ぼ薩さつ惡あく知ち識しき。
佛ぶつ言ごん。教きょう令りょう遠おん離り般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。使し不ふ樂ぎょう菩ぼ提だい。
又う教きょう令りょう學がく取しゅ相そう分ふん別べつ嚴ごん飾しき文もん頌じゅ。又う教きょう學がく雜ぞう聲しょう聞もん辟びゃく支し佛ぶつ經きょう法ほう。又う與よ作さ魔ま事じ因いん縁えん。是ぜ名みょう菩ぼ薩さつ惡あく知ち識しき。

世せ尊そん。何が等とう爲い菩ぼ薩さつ善ぜん知ち識しき。
若にゃく教きょう令りょう學がく般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。爲い説せつ魔ま事じ説せつ魔ま過か惡あく。令りょう知ち魔ま事じ魔ま過か惡あく已い。教きょう令りょう遠おん離り。
須す菩ぼ提だい。是ぜ名みょう發ほつ大だい乘じょう心しん大だい莊しょう嚴ごん菩ぼ薩さつ摩ま訶か薩さつ善ぜん知ち識しき。







須す菩ぼ提だい白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。所しょ言ごん菩ぼ薩さつ。菩ぼ薩さつ有う何が義ぎ。
佛ぶつ告ごう須す菩ぼ提だい。爲い學がく一いつ切さい法ほう無む障しょう礙げ。亦やく如にょ實じつ知ち一いつ切さい法ほう。是ぜ名みょう菩ぼ薩さつ義ぎ。
須す菩ぼ提だい白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。若にゃく知ち一いつ切さい法ほう名みょう爲い菩ぼ薩さつ義ぎ。復ぶく以い何が義ぎ。名みょう爲い摩ま訶か薩さつ。
佛ぶつ言ごん。當とう爲い大だい衆しゅ作さ上じょう首しゅ。名みょう爲い摩ま訶か薩さつ義ぎ。

舍しゃ利り弗ほつ白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。我が亦やく樂ぎょう説せつ所しょ以い爲い摩ま訶か薩さつ義ぎ。
佛ぶつ言ごん。樂ぎょう説せつ便べん説せつ。
舍しゃ利り弗ほつ白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。菩ぼ薩さつ爲い斷だん我が見けん衆しゅ生じょう見けん壽じゅ者しゃ見けん人にん見けん有う見けん無む見けん斷だん見けん常じょう見けん等とう而に爲い説せつ法ほう。
是ぜ名みょう摩ま訶か薩さつ義ぎ。於お是ぜ中ちゅう心しん無む所しょ著じゃく。亦やく名みょう摩ま訶か薩さつ義ぎ。
舍しゃ利り弗ほつ問もん須す菩ぼ提だい。何が故こ於お是ぜ中ちゅう心しん無む所しょ著じゃく。
須す菩ぼ提だい言ごん。無む心しん故こ於お是ぜ中ちゅう心しん無む所しょ著じゃく。

富ふ樓る那な彌み多た羅ら尼に子し白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。菩ぼ薩さつ發ほつ大だい莊しょう嚴ごん乘じょう大だい乘じょう故こ。是ぜ名みょう摩ま訶か薩さつ義ぎ。
須す菩ぼ提だい白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。所しょ言ごん菩ぼ薩さつ發ほつ大だい莊しょう嚴ごん。云うん何が名みょう爲い發ほつ大だい莊しょう嚴ごん。
佛ぶつ言ごん。菩ぼ薩さつ作さ是ぜ念ねん。我が應おう度ど無む量りょう阿あ僧そう祇ぎ衆しゅ生じょう。
度ど衆しゅ生じょう已い無む有う衆しゅ生じょう滅めつ度ど者しゃ。何が以い故こ。諸しょ法ほう相そう爾に。
譬ひ如にょ工く幻げん師し於お四し衢く道どう化け作さ大だい衆しゅ悉しつ斷だん化け人にん頭ず。於お意い云うん何が。寧にょう有う傷しょう有う死し者しゃ不ふ。
須す菩ぼ提だい言ごん。不ふ也や世せ尊そん。佛ぶつ言ごん。菩ぼ薩さつ亦やく如にょ是ぜ。
度ど無む量りょう阿あ僧そう祇ぎ衆しゅ生じょう已い。無む有う衆しゅ生じょう滅めつ度ど者しゃ。
若にゃく菩ぼ薩さつ聞もん是ぜ事じ不ふ驚きょう不ふ怖ふ。當とう知ち是ぜ菩ぼ薩さつ發ほつ大だい莊しょう嚴ごん。

須す菩ぼ提だい言ごん。如にょ我が解げ佛ぶつ所しょ説せつ義ぎ。當とう知ち是ぜ菩ぼ薩さつ發ほつ大だい莊しょう嚴ごん而に自じ莊しょう嚴ごん。
何が以い故こ。薩さつ婆ば若にゃ是ぜ不ふ作さ不ふ起き法ほう。爲い衆しゅ生じょう故こ發ほつ大だい莊しょう嚴ごん。
是ぜ衆しゅ生じょう亦やく是ぜ不ふ作さ不ふ起き法ほう。何が以い故こ。色しき無む縛ばく無む解げ。受じゅ想そう行ぎょう識しき無む縛ばく無む解げ故こ。
富ふ樓る那な語ご須す菩ぼ提だい。色しき無む縛ばく無む解げ。受じゅ想そう行ぎょう識しき無む縛ばく無む解げ耶や。
須す菩ぼ提だい言ごん。色しき無む縛ばく無む解げ。受じゅ想そう行ぎょう識しき無む縛ばく無む解げ。
富ふ樓る那な言ごん。何が等とう色しき無む縛ばく無む解げ。何が等とう受じゅ想そう行ぎょう識しき無む縛ばく無む解げ。
須す菩ぼ提だい言ごん。幻げん人にん色しき是ぜ無む縛ばく無む解げ。幻げん人にん受じゅ想そう行ぎょう識しき是ぜ無む縛ばく無む解げ。
無む所しょ有う故こ無む縛ばく無む解げ。離り故こ無む縛ばく無む解げ。無む生しょう故こ無む縛ばく無む解げ。
是ぜ名みょう菩ぼ薩さつ摩ま訶か薩さつ發ほつ大だい莊しょう嚴ごん而に自じ莊しょう嚴ごん。

須す菩ぼ提だい白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。云うん何が爲い大だい乘じょう。云うん何が爲い菩ぼ薩さつ發ほつ趣しゅ大だい乘じょう。
是ぜ乘じょう住じゅう何が處しょ。是ぜ乘じょう從じゅう何が處しょ出しゅつ。
佛ぶつ告ごう須す菩ぼ提だい。大だい乘じょう者しゃ無む有う量りょう無む分ふん數す故こ。是ぜ乘じょう從じゅう何が處しょ出しゅつ。住じゅう何が處しょ者しゃ。
是ぜ乘じょう從じゅう三さん界がい出しゅつ住じゅう薩さつ婆ば若にゃ。無む乘じょう是ぜ乘じょう出しゅつ者しゃ。
何が以い故こ。出しゅつ法ほう出しゅつ者しゃ倶く無む所しょ有う。何が法ほう當とう出しゅつ。

須す菩ぼ提だい白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。所しょ言ごん摩ま訶か衍えん。摩ま訶か衍えん者しゃ。勝しょう出しゅつ一いつ切さい世せ間けん天てん人にん阿あ修しゅ羅ら。
世せ尊そん。摩ま訶か衍えん與よ虚こ空くう等とう。如にょ虚こ空くう受じゅ無む量りょう阿あ僧そう祇ぎ衆しゅ生じょう摩ま訶か衍えん亦やく如にょ是ぜ。
受じゅ無む量りょう阿あ僧そう祇ぎ衆しゅ生じょう。是ぜ摩ま訶か衍えん。如にょ虚こ空くう無む來らい處しょ無む去こ處しょ無む住じゅう處しょ。
摩ま訶か衍えん亦やく如にょ是ぜ。不ふ得とく前ぜん際ざい不ふ得とく中ちゅう際ざい不ふ得とく後ご際ざい。
是ぜ乘じょう三さん世せ等とう。是ぜ故こ名みょう爲い摩ま訶か衍えん。
佛ぶつ讃さん須す菩ぼ提だい言ごん。善ぜん哉ざい善ぜん哉ざい。諸しょ菩ぼ薩さつ摩ま訶か薩さつ摩ま訶か衍えん。應おう如にょ汝にょ所しょ説せつ。

爾に時じ富ふ樓る那な彌み多た羅ら尼に子し白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。佛ぶつ使し須す菩ぼ提だい説せつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ乃ない説せつ摩ま訶か衍えん。
須す菩ぼ提だい白びゃく佛ぶつ言ごん。世せ尊そん。我が所しょ説せつ將しょう無む離り般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ耶や。
不ふ也や須す菩ぼ提だい。汝にょ所しょ説せつ隨ずい順じゅん般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
世せ尊そん。我が不ふ得とく過か去こ世せ菩ぼ薩さつ。亦やく不ふ得とく未み來らい現げん在ざい世せ菩ぼ薩さつ。
色しき無む邊へん故こ。菩ぼ薩さつ亦やく無む邊へん。受じゅ想そう行ぎょう識しき無む邊へん故こ。菩ぼ薩さつ亦やく無む邊へん。
世せ尊そん。如にょ是ぜ一いつ切さい處しょ一いつ切さい時じ一いつ切さい種しゅ。菩ぼ薩さつ不ふ可か得とく。
當とう教きょう何が等とう菩ぼ薩さつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。我が不ふ得とく不ふ見けん菩ぼ薩さつ。當とう教きょう何が法ほう入にゅう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。

世せ尊そん。所しょ言ごん菩ぼ薩さつ。菩ぼ薩さつ者しゃ但たん有う名みょう字じ。譬ひ如にょ所しょ説せつ我が我が法ほう畢ひつ竟きょう不ふ生しょう。
世せ尊そん。一いつ切さい法ほう性しょう亦やく如にょ是ぜ。此し中ちゅう何が等とう是ぜ色しき不ふ著じゃく不ふ生しょう。何が等とう是ぜ受じゅ想そう行ぎょう識しき不ふ著じゃく不ふ生しょう。
色しき是ぜ菩ぼ薩さつ不ふ可か得とく。受じゅ想そう行ぎょう識しき是ぜ菩ぼ薩さつ不ふ可か得とく。不ふ可か得とく亦やく不ふ可か得とく。
世せ尊そん。一いつ切さい處しょ一いつ切さい時じ一いつ切さい種しゅ。菩ぼ薩さつ不ふ可か得とく。當とう教きょう何が法ほう入にゅう般はん波は羅ら蜜みつ。
世せ尊そん。菩ぼ薩さつ但たん有う名みょう字じ。如にょ我が畢ひつ竟きょう不ふ生しょう。諸しょ法ほう性しょう如にょ是ぜ。
此し中ちゅう何が等とう是ぜ色しき不ふ著じゃく不ふ生しょう。何が等とう是ぜ受じゅ想そう行ぎょう識しき不ふ著じゃく不ふ生しょう。
諸しょ法ほう性しょう如にょ是ぜ。是ぜ性しょう亦やく不ふ生しょう。不ふ生しょう亦やく不ふ生しょう。
世せ尊そん。我が今こん當とう教きょう不ふ生しょう法ほう入にゅう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ耶や。
何が以い故こ。離り不ふ生しょう法ほう不ふ可か得とく。菩ぼ薩さつ行ぎょう阿あ耨のく多た羅ら三さん藐みゃく三さん菩ぼ提だい。
若にゃく菩ぼ薩さつ聞もん作さ是ぜ説せつ不ふ驚きょう不ふ怖ふ。當とう知ち是ぜ菩ぼ薩さつ行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。

世せ尊そん。菩ぼ薩さつ隨ずい行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ時じ。作さ是ぜ觀かん。諸しょ法ほう即そく不ふ受じゅ色しき。
何が以い故こ。色しき無む生しょう即そく非ひ色しき。色しき無む滅めつ即そく非ひ色しき。無む生しょう無む滅めつ無む二に無む別べつ。
若にゃく説せつ是ぜ色しき即そく是ぜ無む二に法ほう。菩ぼ薩さつ行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ時じ。不ふ受じゅ受じゅ想そう行ぎょう識しき。
何が以い故こ。識しき無む生しょう即そく非ひ識しき。識しき無む滅めつ即そく非ひ識しき。無む生しょう無む滅めつ無む二に無む別べつ。
若にゃく説せつ識しき即そく是ぜ無む二に法ほう。

舍しゃ利り弗ほつ問もん須す菩ぼ提だい。如にょ我が解げ須す菩ぼ提だい所しょ説せつ義ぎ。菩ぼ薩さつ即そく是ぜ無む生しょう。
若にゃく菩ぼ薩さつ無む生しょう。何が以い故こ。有う難なん行ぎょう爲い衆しゅ生じょう故こ受じゅ苦く惱のう。
須す菩ぼ提だい言ごん。我が不ふ欲よく使し菩ぼ薩さつ有う難なん行ぎょう。
何が以い故こ。生しょう難なん行ぎょう想そう苦く行ぎょう想そう。不ふ能のう利り益やく無む量りょう阿あ僧そう祇ぎ衆しゅ生じょう。
於お衆しゅ生じょう生しょう易い想そう樂らく想そう父ぶ母も想そう子し想そう我が所しょ想そう。則そく能のう利り益やく無む量りょう阿あ僧そう祇ぎ衆しゅ生じょう。
如にょ我が法ほう一いつ切さい處しょ一いつ切さい時じ一いつ切さい種しゅ不ふ可か得とく。菩ぼ薩さつ於お内ない外げ法ほう中ちゅう。應おう生しょう如にょ是ぜ想そう。
若にゃく菩ぼ薩さつ以い如にょ是ぜ心しん行ぎょう亦やく名みょう難なん行ぎょう。如にょ舍しゃ利り弗ほつ所しょ言ごん。菩ぼ薩さつ無む生しょう。
如にょ是ぜ舍しゃ利り弗ほつ。菩ぼ薩さつ實じつ無む生しょう。

舍しゃ利り弗ほつ言ごん。但たん菩ぼ薩さつ無む生しょう薩さつ婆ば若にゃ亦やく無む生しょう。須す菩ぼ提だい言ごん。薩さつ婆ば若にゃ亦やく無む生しょう。
舍しゃ利り弗ほつ言ごん。薩さつ婆ば若にゃ無む生しょう凡ぼん夫ぶ亦やく無む生しょう。須す菩ぼ提だい言ごん。凡ぼん夫ぶ亦やく無む生しょう。
舍しゃ利り弗ほつ語ご須す菩ぼ提だい。若にゃく菩ぼ薩さつ無む生しょう菩ぼ薩さつ法ほう亦やく無む生しょう。
薩さつ婆ば若にゃ無む生しょう。薩さつ婆ば若にゃ法ほう亦やく無む生しょう。凡ぼん夫ぶ無む生しょう凡ぼん夫ぶ法ほう亦やく無む生しょう。
今こん以い無む生しょう得とく無む生しょう。菩ぼ薩さつ應おう得とく薩さつ婆ば若にゃ。
須す菩ぼ提だい言ごん。我が不ふ欲よく令りょう無む生しょう法ほう有う所しょ得とく。何が以い故こ。無む生しょう法ほう不ふ可か得とく故こ。
舍しゃ利り弗ほつ言ごん。生しょう生しょう無む生しょう生しょう。汝にょ所しょ言ごん樂ぎょう説せつ爲い生しょう爲い無む生しょう。
須す菩ぼ提だい言ごん。諸しょ法ほう無む生しょう。所しょ言ごん無む生しょう樂ぎょう説せつ亦やく無む生しょう。如にょ是ぜ樂ぎょう説せつ。

舍しゃ利り弗ほつ言ごん。善ぜん哉ざい善ぜん哉ざい。須す菩ぼ提だい。汝にょ於お説せつ法ほう人にん中ちゅう爲い最さい第だい一いち。
何が以い故こ。須す菩ぼ提だい。隨ずい所しょ問もん皆かい能のう答とう故こ。
須す菩ぼ提だい言ごん。法ほう應おう爾に。諸しょ佛ぶつ弟だい子し於お無む依え止し法ほう所しょ問もん能のう答とう。
何が以い故こ。一いつ切さい法ほう無む定じょう故こ。
舍しゃ利り弗ほつ言ごん。善ぜん哉ざい善ぜん哉ざい。是ぜ何が波は羅ら蜜みつ力りき。
須す菩ぼ提だい言ごん。是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ力りき。
舍しゃ利り弗ほつ。若にゃく菩ぼ薩さつ聞もん如にょ是ぜ説せつ如にょ是ぜ論ろん時じ。不ふ疑ぎ不ふ悔け不ふ難なん。
當とう知ち是ぜ菩ぼ薩さつ行ぎょう是ぜ行ぎょう不ふ離り是ぜ念ねん。

舍しゃ利り弗ほつ言ごん。若にゃく菩ぼ薩さつ不ふ離り是ぜ行ぎょう不ふ離り是ぜ念ねん。
一いつ切さい衆しゅ生じょう亦やく不ふ離り是ぜ行ぎょう不ふ離り是ぜ念ねん。一いつ切さい衆しゅ生じょう亦やく當とう是ぜ菩ぼ薩さつ。
何が以い故こ。一いつ切さい衆しゅ生じょう不ふ離り是ぜ念ねん故こ。
須す菩ぼ提だい言ごん。善ぜん哉ざい善ぜん哉ざい舍しゃ利り弗ほつ。汝にょ欲よく離り我が而に成じょう我が義ぎ。
所しょ以い者しゃ何が。衆しゅ生じょう無む性しょう故こ當とう知ち念ねん亦やく無む性しょう。
衆しゅ生じょう離り故こ念ねん亦やく離り。
衆しゅ生じょう不ふ可か得とく故こ念ねん亦やく不ふ可か得とく。舍しゃ利り弗ほつ。
我が欲よく令りょう菩ぼ薩さつ以い是ぜ念ねん行ぎょう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。





摩ま訶か般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ釋しゃく提だい桓かん因いん品ほん第だい二に

爾に時じ釋しゃく提だい桓かん因いん。與よ四し萬まん天てん子し倶く在ざい會え中ちゅう。四し天てん王のう與よ二に萬まん天てん子し倶く在ざい會え中ちゅう。
娑しゃ婆ば世せ界かい主しゅ梵ぼん天てん王のう。與よ萬まん梵ぼん天てん倶く在ざい會え中ちゅう。乃ない至し淨じょう居ご天てん衆しゅ無む數す千せん種しゅ倶く在ざい會え中ちゅう。
是ぜ諸しょ天てん衆しゅ業ごう報ほう光こう明みょう。以い佛ぶつ身しん神じん力りき光こう明みょう故こ皆かい不ふ復ぶく現げん。

爾に時じ釋しゃく提だい桓かん因いん語ご須す菩ぼ提だい言ごん。是ぜ諸しょ無む數す天てん衆しゅ皆かい共ぐ集じゅう會え。
欲よく聽ちょう須す菩ぼ提だい説せつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ義ぎ。菩ぼ薩さつ云うん何が住じゅう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
須す菩ぼ提だい語ご釋しゃく提だい桓かん因いん及ぎゅう諸しょ天てん衆しゅ。憍きょう尸し迦か。我が今こん當とう承じょう佛ぶつ神じん力りき説せつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
若にゃく諸しょ天てん子し未み發ほつ阿あ耨のく多た羅ら三さん藐みゃく三さん菩ぼ提だい心しん者しゃ。今こん應おう當とう發ほつ。
若にゃく人にん已い入にゅう正しょう位い。則そく不ふ堪かん任にん發ほつ阿あ耨のく多た羅ら三さん藐みゃく三さん菩ぼ提だい心しん。
何が以い故こ。已い於お生しょう死し作さ障しょう隔きゃく故こ。
是ぜ人にん若にゃく發ほつ阿あ耨のく多た羅ら三さん藐みゃく三さん菩ぼ提だい心しん。我が亦やく隨ずい喜き。終しゅう不ふ斷だん其ご功く徳どく。
所しょ以い者しゃ何が。上じょう人にん應おう求ぐ上じょう法ほう。

爾に時じ佛ぶつ讃さん須す菩ぼ提だい言ごん。善ぜん哉ざい善ぜん哉ざい。汝にょ能のう如にょ是ぜ勸かん樂ぎょう諸しょ菩ぼ薩さつ。
須す菩ぼ提だい言ごん。世せ尊そん。我が當とう報ほう佛ぶつ恩おん。如にょ過か去こ諸しょ佛ぶつ及ぎゅう諸しょ弟だい子し。教きょう如にょ來らい住じゅう空くう法ほう中ちゅう。亦やく教きょう學がく諸しょ波は羅ら蜜みつ。
如にょ來らい學がく是ぜ法ほう。得とく阿あ耨のく多た羅ら三さん藐みゃく三さん菩ぼ提だい。
世せ尊そん。我が今こん亦やく當とう如にょ是ぜ護ご念ねん諸しょ菩ぼ薩さつ。以い我が護ご念ねん因いん縁えん故こ。諸しょ菩ぼ薩さつ當とう疾しつ得とく阿あ耨のく多た羅ら三さん藐みゃく三さん菩ぼ提だい。

須す菩ぼ提だい語ご釋しゃく提だい桓かん因いん言ごん。憍きょう尸し迦か。汝にょ一いつ心しん聽ちょう菩ぼ薩さつ住じゅう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
憍きょう尸し迦か。菩ぼ薩さつ發ほつ大だい莊しょう嚴ごん乘じょう。於お大だい乘じょう以い空くう法ほう住じゅう般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
不ふ應おう住じゅう色しき。不ふ應おう住じゅう受じゅ想そう行ぎょう識しき。
不ふ應おう住じゅう色しき若にゃく常じょう若にゃく無む常じょう。不ふ應おう住じゅう受じゅ想そう行ぎょう識しき若にゃく常じょう若にゃく無む常じょう。
不ふ應おう住じゅう色しき若にゃく苦く若にゃく樂らく。不ふ應おう住じゅう受じゅ想そう行ぎょう識しき若にゃく苦く若にゃく樂らく。
不ふ應おう住じゅう色しき若にゃく淨じょう若にゃく不ふ淨じょう。不ふ應おう住じゅう受じゅ想そう行ぎょう識しき若にゃく淨じょう若にゃく不ふ淨じょう。
不ふ應おう住じゅう色しき若にゃく我が若にゃく無む我が。不ふ應おう住じゅう受じゅ想そう行ぎょう識しき若にゃく我が若にゃく無む我が。
不ふ應おう住じゅう色しき若にゃく空くう若にゃく不ふ空くう。不ふ應おう住じゅう受じゅ想そう行ぎょう識しき若にゃく空くう若にゃく不ふ空くう。

不ふ應おう住じゅう須す陀だ洹おん果か。不ふ應おう住じゅう斯し陀だ含ごん果か。不ふ應おう住じゅう阿あ那な含ごん果か。不ふ應おう住じゅう阿あ羅ら漢かん果か。不ふ應おう住じゅう辟びゃく支し佛ぶつ道どう。不ふ應おう住じゅう佛ぶつ法ほう。
不ふ應おう住じゅう須す陀だ洹おん無む爲い果か。不ふ應おう住じゅう須す陀だ洹おん福ふく田でん。不ふ應おう住じゅう須す陀だ洹おん乃ない至し七しち往おう來らい生しょう死し。
不ふ應おう住じゅう斯し陀だ含ごん無む爲い果か。不ふ應おう住じゅう斯し陀だ含ごん福ふく田でん。不ふ應おう住じゅう斯し陀だ含ごん一いち來らい此し間けん當とう得とく盡じん苦く。
不ふ應おう住じゅう阿あ那な含ごん無む爲い果か。不ふ應おう住じゅう阿あ那な含ごん福ふく田でん。不ふ應おう住じゅう阿あ那な含ごん彼ひ間けん滅めつ度ど。
不ふ應おう住じゅう阿あ羅ら漢かん無む爲い果か。不ふ應おう住じゅう阿あ羅ら漢かん福ふく田でん。不ふ應おう住じゅう阿あ羅ら漢かん今こん世せ入にゅう無む餘よ涅ね槃はん。
不ふ應おう住じゅう辟びゃく支し佛ぶつ道どう無む爲い果か。不ふ應おう住じゅう辟びゃく支し佛ぶつ福ふく田でん。不ふ應おう住じゅう辟びゃく支し佛ぶつ過か聲しょう聞もん地じ不ふ及ぎゅう佛ぶつ地じ而に般はつ涅ね槃はん。
不ふ應おう住じゅう佛ぶつ法ほう。利り益やく無む量りょう衆しゅ生じょう。滅めつ度ど無む量りょう衆しゅ生じょう。

爾に時じ舍しゃ利り弗ほつ。作さ是ぜ念ねん。菩ぼ薩さつ當とう云うん何が住じゅう。
須す菩ぼ提だい知ち舍しゃ利り弗ほつ心しん所しょ念ねん。語ご舍しゃ利り弗ほつ。於お意い云うん何が如にょ來らい爲い住じゅう何が處しょ。
舍しゃ利り弗ほつ言ごん。如にょ來らい無む所しょ住じゅう無む住じゅう心しん名みょう爲い如にょ來らい。如にょ來らい不ふ住じゅう有う爲い性しょう。亦やく不ふ住じゅう無む爲い性しょう。
舍しゃ利り弗ほつ。菩ぼ薩さつ摩ま訶か薩さつ亦やく應おう如にょ是ぜ住じゅう。如にょ如にょ來らい住じゅう於お一いつ切さい法ほう。非ひ住じゅう非ひ不ふ住じゅう。

爾に時じ衆しゅ中ちゅう有う諸しょ天てん子し作さ是ぜ念ねん。諸しょ夜や叉しゃ衆しゅ語ご言ごん章しょう句く尚しょう可か知ち義ぎ。須す菩ぼ提だい所しょ説せつ所しょ論ろん難なん可か得とく解げ。
須す菩ぼ提だい知ち諸しょ天てん子し心しん所しょ念ねん。語ご諸しょ天てん子し言ごん。是ぜ中ちゅう無む説せつ無む示じ無む聽ちょう。
諸しょ天てん子し作さ是ぜ念ねん。須す菩ぼ提だい欲よく令りょう此し義ぎ易い解げ而に轉てん深じん妙みょう。
須す菩ぼ提だい知ち諸しょ天てん子し心しん所しょ念ねん。語ご諸しょ天てん子し言ごん。若にゃく行ぎょう者しゃ欲よく證しょう須す陀だ洹おん果か。欲よく住じゅう須す陀だ洹おん果か不ふ離り是ぜ忍にん。
欲よく證しょう斯し陀だ含ごん果か阿あ那な含ごん果か阿あ羅ら漢かん果か。欲よく證しょう辟びゃく支し佛ぶつ道どう。欲よく證しょう佛ぶつ法ほう。亦やく不ふ離り是ぜ忍にん。

爾に時じ諸しょ天てん子し作さ是ぜ念ねん。何が等とう人にん能のう隨ずい順じゅん聽ちょう須す菩ぼ提だい所しょ説せつ。
須す菩ぼ提だい知ち諸しょ天てん子し心しん所しょ念ねん。語ご諸しょ天てん子し言ごん。
幻げん人にん能のう隨ずい順じゅん聽ちょう我が所しょ説せつ。而に無む聽ちょう無む證しょう。
諸しょ天てん子し作さ是ぜ念ねん。但たん聽ちょう者しゃ如にょ幻げん。衆しゅ生じょう亦やく如にょ幻げん。
須す陀だ洹おん果か乃ない至し辟びゃく支し佛ぶつ道どう亦やく如にょ幻げん。
須す菩ぼ提だい知ち諸しょ天てん子し心しん所しょ念ねん。語ご諸しょ天てん子し言ごん。
我が説せつ衆しゅ生じょう如にょ幻げん如にょ夢む。須す陀だ洹おん果か亦やく如にょ幻げん如にょ夢む。
斯し陀だ含ごん果か阿あ那な含ごん果か阿あ羅ら漢かん果か辟びゃく支し佛ぶつ道どう亦やく如にょ幻げん如にょ夢む。

諸しょ天てん子し言ごん。須す菩ぼ提だい。亦やく説せつ佛ぶつ法ほう如にょ幻げん如にょ夢む。
須す菩ぼ提だい言ごん。我が説せつ佛ぶつ法ほう亦やく如にょ幻げん如にょ夢む。
我が説せつ涅ね槃はん亦やく如にょ幻げん如にょ夢む。
諸しょ天てん子し言ごん。大だい徳とく須す菩ぼ提だい。亦やく説せつ涅ね槃はん如にょ幻げん如にょ夢む耶や。
須す菩ぼ提だい言ごん。諸しょ天てん子し設せつ復ぶく有う法ほう過か於お涅ね槃はん。我が亦やく説せつ如にょ幻げん如にょ夢む。
諸しょ天てん子し。幻げん夢む涅ね槃はん無む二に無む別べつ。

爾に時じ舍しゃ利り弗ほつ。富ふ樓る那な彌み多た羅ら尼に子し。摩ま訶か拘く絺ち羅ら。摩ま訶か迦か栴せん延えん。
問もん須す菩ぼ提だい。如にょ是ぜ説せつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ義ぎ。誰すい能のう受じゅ者しゃ。
時じ阿あ難なん言ごん。如にょ是ぜ説せつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ義ぎ。
阿あ毘び䟦ばつ致ち菩ぼ薩さつ具ぐ足そく正しょう見けん者しゃ滿まん願がん阿あ羅ら漢かん。是ぜ等とう能のう受じゅ。
須す菩ぼ提だい言ごん。如にょ是ぜ説せつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ義ぎ無む能のう受じゅ者しゃ。
所しょ以い者しゃ何が。此し般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ法ほう中ちゅう。無む法ほう可か説せつ無む法ほう可か示じ。
以い是ぜ義ぎ故こ無む能のう受じゅ者しゃ。

爾に時じ釋しゃく提だい桓かん因いん作さ是ぜ念ねん。長ちょう老ろう須す菩ぼ提だい爲い雨う法ほう雨う。
我が寧にょう可か化け作さ華け散さん須す菩ぼ提だい上じょう。
釋しゃく提だい桓かん因いん即そく化け作さ華け散さん須す菩ぼ提だい上じょう。
須す菩ぼ提だい作さ是ぜ念ねん。釋しゃく提だい桓かん因いん今こん所しょ散さん華け。我が於お忉とう利り天てん上じょう所しょ未み曾ぞう見けん。
是ぜ華け從じゅう心しん樹じゅ出しゅつ不ふ從じゅう樹じゅ生しょう。
釋しゃく提だい桓かん因いん知ち須す菩ぼ提だい心しん所しょ念ねん。語ご須す菩ぼ提だい言ごん。
是ぜ華け非ひ生しょう華け。亦やく非ひ心しん樹じゅ生しょう。
須す菩ぼ提だい語ご釋しゃく提だい桓かん因いん言ごん。
憍きょう尸し迦か。汝にょ言ごん是ぜ華け非ひ生しょう華け。亦やく非ひ心しん樹じゅ生しょう。
若にゃく非ひ生しょう法ほう不ふ名みょう爲い華け。

釋しゃく提だい桓かん因いん作さ是ぜ念ねん。長ちょう老ろう須す菩ぼ提だい智ち慧え甚じん深じん。不ふ壞え假け名みょう而に説せつ實じつ義ぎ。
念ねん已い語ご須す菩ぼ提だい言ごん。如にょ是ぜ如にょ是ぜ須す菩ぼ提だい。
如にょ須す菩ぼ提だい所しょ説せつ。菩ぼ薩さつ應おう如にょ是ぜ學がく。
菩ぼ薩さつ如にょ是ぜ學がく者しゃ。不ふ學がく須す陀だ洹おん果か斯し陀だ含ごん果か阿あ那な含ごん果か阿あ羅ら漢かん果か辟びゃく支し佛ぶつ道どう。
若にゃく不ふ學がく是ぜ地じ。是ぜ名みょう學がく佛ぶつ法ほう學がく薩さつ婆ば若にゃ。
若にゃく學がく佛ぶつ法ほう學がく薩さつ婆ば若にゃ。則そく學がく無む量りょう無む邊へん佛ぶつ法ほう。
若にゃく學がく無む量りょう無む邊へん佛ぶつ法ほう者しゃ。不ふ爲い増ぞう減げん色しき學がく。不ふ爲い増ぞう減げん受じゅ想そう行ぎょう識しき學がく。
不ふ爲い受じゅ色しき學がく。不ふ爲い受じゅ受じゅ想そう行ぎょう識しき學がく。
是ぜ人にん於お法ほう無む所しょ取しゅ無む所しょ滅めつ故こ學がく。

舍しゃ利り弗ほつ語ご須す菩ぼ提だい。
行ぎょう者しゃ不ふ爲い取しゅ薩さつ婆ば若にゃ。不ふ爲い滅めつ薩さつ婆ば若にゃ故こ學がく。
須す菩ぼ提だい言ごん。如にょ是ぜ如にょ是ぜ舍しゃ利り弗ほつ。菩ぼ薩さつ乃ない至し薩さつ婆ば若にゃ。不ふ取しゅ不ふ滅めつ故こ學がく。
如にょ是ぜ觀かん時じ。能のう學がく薩さつ婆ば若にゃ能のう成じょう就じゅ薩さつ婆ば若にゃ。


爾に時じ釋しゃく提だい桓かん因いん語ご舍しゃ利り弗ほつ。菩ぼ薩さつ摩ま訶か薩さつ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。當とう於お何が求ぐ。
舍しゃ利り弗ほつ言ごん。般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ當とう於お須す菩ぼ提だい所しょ轉てん中ちゅう求ぐ。
釋しゃく提だい桓かん因いん語ご須す菩ぼ提だい。是ぜ誰すい神じん力りき。須す菩ぼ提だい言ごん。是ぜ佛ぶつ神じん力りき。
憍きょう尸し迦か。如にょ所しょ問もん般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ當とう於お何が求ぐ。
般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ不ふ應おう色しき中ちゅう求ぐ。不ふ應おう受じゅ想そう行ぎょう識しき中ちゅう求ぐ。亦やく不ふ離り色しき求ぐ。亦やく不ふ離り受じゅ想そう行ぎょう識しき求ぐ。
何が以い故こ。色しき非ひ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。離り色しき亦やく非ひ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
受じゅ想そう行ぎょう識しき非ひ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。離り受じゅ想そう行ぎょう識しき亦やく非ひ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。

釋しゃく提だい桓かん因いん言ごん。摩ま訶か波は羅ら蜜みつ是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。無む量りょう波は羅ら蜜みつ是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。無む邊へん波は羅ら蜜みつ是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
須す菩ぼ提だい言ごん。如にょ是ぜ如にょ是ぜ憍きょう尸し迦か。摩ま訶か波は羅ら蜜みつ是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。無む量りょう波は羅ら蜜みつ是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。無む邊へん波は羅ら蜜みつ是ぜ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ。
憍きょう尸し迦か。色しき無む量りょう故こ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ無む量りょう。受じゅ想そう行ぎょう識しき無む量りょう故こ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ無む量りょう。縁えん無む邊へん故こ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ無む邊へん。衆しゅ生じょう無む邊へん故こ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ無む邊へん。

憍きょう尸し迦か。云うん何が縁えん無む邊へん故こ般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ無む邊へん。
諸しょ法ほう無む前ぜん無む中ちゅう無む後ご。是ぜ故こ縁えん無む邊へん般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ無む邊へん。
復ぶく次じ憍きょう尸し迦か。諸しょ法ほう無む邊へん。前ぜん際ざい不ふ可か得とく。中ちゅう際ざい後ご際ざい不ふ可か得とく。是ぜ故こ縁えん無む邊へん般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ無む邊へん。

釋しゃく提だい桓かん因いん言ごん長ちょう老ろう須す菩ぼ提だい。云うん何が衆しゅ生じょう無む邊へん般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ無む邊へん。
憍きょう尸し迦か。衆しゅ生じょう無む量りょう算さん數じゅ不ふ可か得とく是ぜ故こ衆しゅ生じょう無む邊へん般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ無む邊へん。
釋しゃく提だい桓かん因いん言ごん。大だい徳とく須す菩ぼ提だい衆しゅ生じょう有う何が義ぎ。
須す菩ぼ提だい言ごん。衆しゅ生じょう義ぎ即そく是ぜ法ほう義ぎ。於お意い云うん何が。所しょ言ごん衆しゅ生じょう。衆しゅ生じょう有う何が義ぎ。
釋しゃく提だい桓かん因いん言ごん。衆しゅ生じょう非ひ法ほう義ぎ。亦やく非ひ非ひ法ほう義ぎ。但たん有う假け名みょう。是ぜ名みょう字じ無む本ほん無む因いん。強ごう爲い立りゅう名みょう名みょう爲い衆しゅ生じょう。
須す菩ぼ提だい言ごん。於お意い云うん何が。此し中ちゅう實じつ有う衆しゅ生じょう可か説せつ可か示じ不ふ。不ふ也や。

須す菩ぼ提だい言ごん。憍きょう尸し迦か。若にゃく衆しゅ生じょう不ふ可か説せつ不ふ可か示じ。云うん何が言ごん衆しゅ生じょう無む邊へん般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ無む邊へん。
憍きょう尸し迦か。若にゃく如にょ來らい住じゅう壽じゅ如にょ恒ごう河が沙しゃ劫こう。説せつ言ごん衆しゅ生じょう。衆しゅ生じょう實じつ有う衆しゅ生じょう生しょう滅めつ不ふ。
釋しゃく提だい桓かん因いん言ごん不ふ也や。何が以い故こ。衆しゅ生じょう從じゅう本ほん已い來らい常じょう清しょう淨じょう故こ。
憍きょう尸し迦か。是ぜ故こ當とう知ち衆しゅ生じょう無む邊へん般はん若にゃ波は羅ら蜜みつ無む邊へん。

小しょう品ほん般はん若にゃ經きょう卷けん第だい一いち

『小品般若波羅蜜經』卷第一(読誦用テキスト)
『小品般若波羅蜜經』卷第二(読誦用テキスト)
小品般若波羅蜜經: 卷第三(読誦用テキスト)
『小品般若波羅蜜經』卷第四(読誦用テキスト)
『小品般若波羅蜜經』卷第五(読誦用テキスト)

『小品般若波羅蜜經』卷第六(読誦用テキスト)
『小品般若波羅蜜經』卷第七(読誦用テキスト)
『小品般若波羅蜜經』卷第八(読誦用テキスト)
『小品般若波羅蜜經』卷第九(読誦用テキスト)
『小品般若波羅蜜經』卷第十(読誦用テキスト)

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